2024年4月に行われたポケモンカードチャンピオンズリーグ愛知(CL愛知)のマスターリーグ優勝者はカネコ シンヤ選手でした。
本記事では、カネコ シンヤさんが使用されたリザードンexデッキを初心者向けに解説します。
現環境におけるリザードンexデッキは、
- 「リザードンex X ピジョットex型」
- 「リザードンex X ビーダル型」
が主流になっていました。
今回優勝したデッキは、ハイブリッド型で
「リザードンex X ピジョットex X ビーダル」と、どちらのポケモンもデッキに採用する形だったのでとても注目を浴びています。
そして、デッキに1枚しか入れることのできないACESPECの1枠も「アンフェアスタンプ」が入っていたことも大きなポイントになっています。
どのようなデッキなのか詳しく見ていきましょう。
リザードンexの強み
特性 れんごくしはい
「手札から出して進化させたときに、山札から炎エネルギーを3枚まで自分のポケモンに好きなようにつけることができる」ので、手札からエネルギーをつけなくても攻撃ができます。
「すごいつりざお」を使ってエネルギーをデッキに戻すことができるので、エネルギーの採用枚数が少なくてすみます。
ワザ バーニングダーク 180+
「相手がすでにとったサイドの枚数 X 30ダメージ追加」されるので、序盤は180ダメージですが終盤は330ダメージを狙うことができます。
相手がすでにとったサイドの枚数
- 0枚→180ダメージ
- 1枚→210ダメージ
- 2枚→240ダメージ
- 3枚→270ダメージ
- 4枚→300ダメージ
- 5枚→330ダメージ
逆転を狙うコンセプトのデッキとなっています。
HPが330
HPが高いので、相手の攻撃に耐えるターンを作りやすくなります。
1ターン多く回ってくることは、勝敗にとても重要なキーポイントといえます。
たとえ320ダメージを受けてギリギリだったとしても、耐えてターンが回ってくることに意味があります。
相性の良いポケモン
ピジョットex
特性 マッハサーチ
「自分の番に1回山札から好きなカードをもってくることができる」=その時々で必要なカードを手札に加えて盤面を整えることができるので、とても強力な特性といえます。
最初にピジョットexを育てることを目標として盤面を整えていきましょう。
ロトムV
特性 そくせきじゅうでん
使ったら自分の番は終わってしまいますが、自分の山札を3枚引くことができます。
これがなぜ強いのかというと、先行1ターン目は「ワザ」や「サポート」が使えないというルールですが、この特性を使えば、先行1ターン目でも手札を増やすことができるので、強い特性といえます。
後攻だったとしても、1ターン目でワザを使うことはあまりない為、やはり強くこの特性を使うことができます。
序盤に手札を増やすことで、「ピジョットex」や「リザードンex」を最速で育てるためのカードをたぐり寄せて、これらを育てることを目指します。
そして、森の封印石をつけることができることも「ロトムV」の強さの一つです。
「森の封印石」は「ポケモンV」につけることによって「VSTARパワー」が使えるようになります。
VSTARパワーは1回のみ使うことができるもので、「特性 スターアルケミー」によって好きなカードを1枚山札から手札に加えることができます。
これもやはり、「ピジョットex」や「リザードンex」を育てるためのカードを手札にもってくるのにとても有効です。
かがやくリザードン
※かがやくポケモンは、デッキに1枚しか入れることができません。
本来かがやくリザードンは、相手がすでにとったサイドが4枚や5枚の終盤に力を発揮するカードとして活躍していました。
しかし、リザードンexの「れんごくしはい」の登場で、この特性を使えばエネルギーをつけることができるので中盤でもワザを繰り出し、大ダメージをだすことができるようになりました。
そして、もしきぜつしても、サイドは1枚しか取られない為、サイドレースで2枚→2枚→1枚→2枚をおしつけることができます。
※最短で負けるのが2枚→2枚→2枚でサイドを取られることです。
きぜつしても自分のサイドの枚数は1枚しか取られることがないのに、HP160と高く、250ダメージが出せるとても強い性能のポケモンです。
ビーダル
特性 はたらくまえば
ポケモンカードにおいて、手札を増やして選択肢を増やすことはとても大事なことです。
そこで、この特性を使えば必ず5枚は手札になるので安定感が増します。
特に「アンフェアスタンプ」の登場で、手札が2枚になってしまって何もできないターンが出来てしまい、負けに直結することもありました。
しかし「はたらくまえば」があれば手札を必ず5枚にすることができるので、手札干渉をされることが怖くなくなります。
今回CL愛知での優勝デッキにも入っていたこのアンフェアスタンプは、「リザードンex」ととても相性が良いACESPECといえます。
※ACESPECはデッキに1枚しか入れることができないカードなので、どのACESPECを入れるのかとても重要ポイントになります。
なぜなら、「リザードンexデッキ」は、相手がサイドを取れば取るほど攻撃力が増すデッキなので終盤に力を発揮し、逆転を狙うデッキであることからとても相性が良いといえます。
他にも、
リザードンexには「マキシマムベルト」「ヒーローマント」「プライムキャッチャー」などのACESPECが採用されており、CL愛知の準優勝デッキではヒーローマントが採用されていました。
ネオラントv
特性 ルミナスサイン
この特性を使うことによって、必要な「サポート」を手札に加えることができるので、序盤や中盤には「ナンジャモ」「ビワ」「ペパー」、終盤には「ボスの指令」を確実に手札に持ってきて、勝負を決めることができるので、非常に強い特性です。
そして「ともだちてちょう」で確実に山札へ「ボスの指令」を戻し、「ルミナスサイン」を使って確定で「ボスの指令」を持ってきて勝負を決める終盤における鉄板の動きは、必ず覚えておきたいプレイングポイントです。
主役になる「リザードンex」と「ピジョットex」を育てるポイント
・たねポケモンを毎試合出せるように、「なかよしポフィン」と「ネストボール」を多めに入れます。
・2進化ポケモンを進化できるように「ハイパーボール」「ふしぎなあめ」も多めに入れます。
・これらを確定で手札に持ってこれるサポートが「ペパー」です。
「ペパー」を使って「ふしぎなあめ」「ハイパーボール」「森の封印石」など、2進化になるためのカードをもってきます。
・「ピジョットex」は1体育てられれば良いので、「ポッポ」→2進化の「ピジョットex」と、1進化の「ピジョン」はデッキに入れません。
・「リザードンex」は、2〜3回使用するので、1進化の「リザード」もデッキに入れます。
「リザード」は3種類あり、使いやすさや好みによってどれをデッキに入れるのか変わります。
- 特性「フレアヴェール」リザード:相手のポケモンのワザの効果を受けない。
- HP100リザード:HPが高いと倒されにくい。
- ヒートタックルリザード:70ダメージはタネポケモンを倒せるので優秀。
今回の優勝デッキには、「特性」をもつ「リザード」が採用されています。
・「ヒトカゲ」も2種類あり、今回の優勝デッキにはどちらも採用されています。
1.ヒートタックルのヒトカゲ
ワザで30ダメージを出すことができます。30ダメージは、後述する「まけんきハチマキ」と同様、後々とても大事な数字になります。
2.HPが70
HPが高いと、最初に倒されにくくなります。
注目のカード
ビワ
・現在環境に君臨しているロスト軸のデッキはグッズがとても大切なので、それを妨害するのにとても有効です。
・リザードンexデッキにおいても、「ふしぎなあめ」や「すごいつりざお」等は意図しないトラッシュで妨害されるととても困るので、ミラー対面においても有効な一枚といえます。
フトゥー博士のシナリオ
・ロトムVは特性を使う序盤はとても有効ですが、中盤以降はなにもできないカードになるため、「ボスの指令」や「カウンターキャッチャー」などでベンチからバトル場に呼び出され、きぜつしてしまいサイドを2枚失うリスクがあります。
それを回避するためにこのサポートを使用し、倒されないようにします。
・リザードンexにおいてもHP330と耐久力が高いため、二度攻撃されないと大体は倒れません。
そこで、一度攻撃を受けてダメカンが乗っているリザードンexをこのサポートで手札に戻し、復活させることもできるのです。
・ほかにも、逃げることができないバトル場のポケモンを下げる為にも役立つサポートです。
崩れたスタジアム
こちらもお互いのベンチポケモンを4枚にするので、中盤以降にロトムVをトラッシュに送り、きぜつさせられるのを防ぐ役割があります。
(そのためには、5体ベンチにポケモンが並んでいる必要があります)
ミストエネルギー
・ポケモンが使うワザの効果を受けないことによって、現環境における「ヤミラミのロストマイン」や「とどろくつきのくるいえぐる」などの攻撃を防げるので、環境を意識したカードになっています。
まけんきハチマキ
・リザードンexは、先行されやすいデッキなので、とても相性が良いカードです。
例えばミラー対面においてもサイドを5枚とられていないと、HP330の相手のリザードンexは倒せないですが、これをつけると
180ダメージxサイド4枚x30ダメージ+30ダメージ=330ダメージ
と、4枚とられている時点で倒すことができるようになるので、+30ダメージは非常に大切な役割といえます。
デッキの回し方のポイント
《序盤》
リザードンexよりもピジョットexを先に育てる
ピジョットexのマッハサーチによって好きなカードをいつでももってこれるようになるので、後の展開が有利になります。
ピジョットexは、逃げるエネルギーが0なので、自分のバトル場のポケモンがきぜつしたら、一旦ピジョットexをバトル場に出し、その後の展開を考えることができます。
場をじっくり強く育てていく
リザードンexは、先に相手にサイドを取らせたいデッキなので、焦らずじっくり場を育てていきます。
「ロトムVのそくせきじゅうでん」で手札を潤沢にし、選択肢を増やします。
「アンフェアスタンプ」などの手札干渉をしてくる攻撃に備えて「ビーダル」も育てます。
《中盤》
不要になった「ロトムV」を「フトゥー博士のシナリオ」や「崩れたスタジアム」でトラッシュに送る
攻撃できないのに、ベンチにいつまでも置いておいて「ボスの指令」などで呼び出されて倒されると、サイドを2枚も取られ負け筋になるので、一刻も早くトラッシュに送ります。
常に相手の嫌がるところを狙う
攻めていくというよりは、相手が攻撃したあとにその攻撃に対してどういうふうに強いアクションを起こしていくかを考えます。
アンフェアスタンプをうまく使い相手の手を遅らせる
「リザードンex」「アンフェアスタンプ」「カウンターキャッチャー」はすべて逆転を狙うカードになっています。
エネルギーの枚数を意識する
「すごいつりざお」を使ってエネルギーカードを山札に戻し「れんごくしはい」で場のポケモンにエネルギーをつけていくので、元々エネルギーの枚数は少ないため、あと何枚山札にあるか等、エネルギーの枚数を意識しましょう。
《終盤》
「ボスの指令」で決めきる
「ともだちてちょう」で「ボスの指令」を戻し、「ネオラントv 」で確実に手札にもってきて、ベンチポケモンを呼び出します。
終盤は、「ボスの指令」が勝敗を分ける場面が多くなるので、焦らずフィニッシュに向けて必要なカードを残しておきましょう。
デッキレシピ
デッキコード:4D4c44-g56TqQ-448Dx8
デッキコードのリンク先は、ポケモンカードゲームトレーナーズウェブサイトのデッキ表示ページです。
まとめ
今回2024CL愛知で優勝したリザードンexのデッキは「ピジョットex」と「ビーダル」を組み合わせたハイブリッド型でした。
注目のACESPECは「アンフェアスタンプ」が採用されており、終盤に力を発揮する「リザードンex」に非常に相性が良かったので印象的なカードとなりました。
逆に「アンフェアスタンプ」を返されたとしても、「ビーダル」によって手札補充ができるので、付け入る隙のない「ハイブリッド型」が今後も注目です。
「ピジョットex」や「森の封印石」でその場面でピン刺しでカードを持ってこれるので、1枚採用のカードも多く見受けられました。
「ハイブリッド型リザードンexデッキ」は、今後もしばらくは環境トップを走るデッキになること間違いなしと言えるでしょう。
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